しそしそ話

 シソの種をもらって撒いた。次々に発芽して育っていく。全てを育てるわけにはいかないから、間引いていく。「いい株」がよく育つように他を間引くわけだけど、実のところ、芽を出したシソたちの元気さにそれほどの違いは感じない。

 結局は「場所」だ。鉢の一番真ん中に、2、3粒で埋められて、真っ先に芽を出したキミはラッキーだ。そのすぐそばで芽を出したキミはアンラッキー。ましてや、鉢の端の方なんて最初から種をまくなよ! である。ほとんど、芽を出しても引っこ抜かれる運命だ。本当は真ん中の奴より優秀かもしれないのに。

 ちゃんと選別する気がないんなら、初めから真ん中に一粒だけ、撒けばよかったのかもしれないなあ…。

 今日もスーパーは混んでいた。人も多いし食品も多い。ちょっと贅沢だったり、ちょっと量が多かったり盛り付けが豪華だったりと、「お盆の来客」をイメージさせるものがたくさんあった。ああ、そうなのね、やっぱり集まるのね、変わるわけないね、このままじゃ……。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ

 

sakurai
書かなければ忘れてしまうようなことを書き、次の日には書いたことを忘れています。1960年代生まれ。♀。肩書不定。ただの「私」でありたいんだと青臭いことを言っても、読んだらわかるただの主婦。