雨水だそうで

今日は二十四節気で言うところの雨水。降るものが雪から雨へ、氷が溶けて水になる頃。♪雪が溶けて川になって流れていきます〜♪ というわけで、もうすぐ春ですね、恋はしてみませんけど。

雨水の日に雛人形を飾ると、良縁に恵まれるそうだ。いつも二月の末に飾っていたけれど、それなら今日、飾ってみようかと思う(娘のために)。

でも、曇りの日にはあまり出したくないのよね…

さて、休日にスーツの見学者のその後のこと。噂話をするのはどーとか言いながらここには書いてしまうことを許したまえ、自分。

次の稽古日。私が着いたときにはもうスーツさんは着席していた。相変わらずスーツだったけれど、上着は脱いでシャツにセーターだ。先生から下の名前も書いておいてと言われて、何やら書きこんで、受け取った先生が読み上げたのは「スーツ太郎」だった。「あら、ご長男?」「ま、そんなところです」という会話。

おやおや? 私が調べて知った名前と違うぞ。勘違いだったのかな。いや、でも、写真の顔と同じだし、太郎なんて、いかにも嘘っぽいじゃないの。

むむ、あくまでも身分を明かさないおつもりか? 

稽古は普通に進んで、スーツさんも少し慣れて来た様子だった。そうして終わり近くになったときだ。どんな流れだったか、スーツさんが「実はあなた方のような人材を求めている」というようなことを言い出した。はっきりとは言わず、何か(その趣味に通じること)をどこかでしてほしいらしい。何人でも多い方がよくて、舞台に立つのが好きな人がいい。「目的はなんなんですか?」「いや、私のために、やってほしい」「私のためにって、スーツさんは何をやってらっしゃる方なんですか?」「それは後で、先生にだけお話しします」 はあ?

そこで解散。

いつもなら先生と打ち合わせなどして一緒に建物を出るのだが、先生がスーツさんに捕まっているのでひとりで先に外に出た。すると少し先のところに、いつもはバラバラに帰っていく仲間たちが固まっていて、「どうしたんですか?」と声をかけたら「怪しい男の人のことを話してたの」とひとりが答えてくれた。「何かべつの目的があって来たような気はしていたのよねぇ」と、それは誰もが感じていたらしい。

「やってもらいたいこと」が何にせよ、ボランティアは本部から推奨されていないし、組織の末端の教室なので、何を頼まれても先生には「断る」という選択肢しかないのをみんな分かっている。個人的に頼まれてOKするような人もいないだろうから、今後スーツさんの目論見が達成されることはないだろう。ということは、教室に通って来る意味もなくなるのでは?

さて、再びスーツさんと会う日は来るのだろうか。待て次回。

sakurai
書かなければ忘れてしまうようなことを書き、次の日には書いたことを忘れています。1960年代生まれ。♀。肩書不定。ただの「私」でありたいんだと青臭いことを言っても、読んだらわかるただの主婦。